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フリーエンジニアとして知っておくべきクラウド技術4選

フリーエンジニアとして活躍し続ける人材には共通した特徴があります。それが、日ごろからIT技術に関してアンテナを張っており、今後発展する技術の知識を取り入れ続けていることです。近年では日本でもフリーランスとして独立するエンジニアが増えており、技術を磨き続けて成長していくことが求められる時代になっています。では、現状でエンジニアが知っておくべきIT技術とは何なのでしょうか。

まず、ブロックチェーンや人工知能(AI:Artificial Intelligence)などが今後発展していく技術として注目を浴びていますね。しかし、これらの技術はまだまだ発展途上にあるあり、多くの企業はどう取り入れていくかを悩んでいるのが現状です。将来的には大きな需要が出てくると思いますが、すぐに仕事に結びつけるのは難しいでしょう。

現状、企業が導入を進めており、大きな需要があるIT技術としては、「クラウド技術」があります。エンジニアとして自分のアピールポイントを増やすことを考えた時に、クラウド技術に関して知識を持っていることは有効です。そこで、今回は実用性が高いサービスがどんどん登場しているクラウド技術についてお話していきます。

サーバの仮想化とは

そもそもクラウド技術とは、アクセスしているユーザがどこにアクセスしているかを意識せずに、自分のやりたいことができる技術のことを指しています。このクラウド技術の肝となるのが、1台の物理的なサーバを複数の仮想的なサーバに分割して使用するサーバの仮想化技術です。
サーバ仮想化の方法としてはVM型仮想化」「コンテナ型仮想化」の2種類があります。それぞれの違いを図で表すと下記のようになります。


(VM型仮想化とコンテナ型仮想化)

両者の違いは、仮想化する範囲と仮想化の仕組みにあります。VM型仮想化では、それぞれの仮想サーバごとにOSがあります。何かアプリケーションを実行したい場合には、OSを起動する必要がある一方、コンテナ型よりも設定を調整できる範囲が広いです。コンテナ型仮想化では、OSを共通で使用してアプリケーションのみをそれぞれの環境で動作させる仕組みになります。処理が高速な点が特徴としてありますが、OSを共有していることからVM型と比較して設定を調整できる範囲に制限があります。

それぞれの仮想化方法では、どんなサービスが良く使用されているのでしょうか。

VM型仮想化

VM型仮想化技術に関しては、仮想サーバを提供する「クラウドインフラサービス」という形式でよく使用されています。企業がITシステムを作りたい、サービスを提供したいと思った時に、物理サーバを何百万もかけて調達するのは膨大なコストと手間が必要になります。

しかし、クラウドインフラサービスを利用することで、必要になった分だけ仮想サーバを調達することができます。結果として、手間とコストを大幅に抑えることができます。サービスの具体例としては、Amazon Web Service(AWS)、Microsoft Azureなどがあります。

コンテナ型仮想化

コンテナ型仮想化技術は、開発環境でよく使用されています。何かアプリケーションの開発やテストをしたいとなったときに、面倒になるのが環境を1から整えることです。こういった場面でコンテナ型仮想化技術がよく使われます。サービスの具体例としては、DockerやKubernetesがあります。

知っておくべき4つのクラウド関連サービス

ここからは、前述した4つの具体的なサービスについて紹介していきます。

Amazon Web Service

Amazon Web Serviceとは

Amazonと聞くと通販サイトをイメージする方も多いと思います。しかしIT業界でAmazonと聞くと、Amazon Web Service(AWS)をイメージする方も少なくないです。AWSとは、Amazonが提供しているクラウドサービスです。VM型仮想化技術を使って仮想サーバを提供することを軸にして、仮想のストレージやネットワークなど様々なクラウドサービスを提供しています。

クラウドインフラサービスの分野では、AWSは市場全体の1/3を超える圧倒的なシェアを持っています。そして驚くべきは、今までサービスの値下げを10年間で60回以上実施していることです。使用するユーザが増えるたびに提供価格を下げているのです。安価で品質の高いサービスを提供し続けていることから、多くの企業で利用されています。

エンジニアとしてAWSスキルを持つ利点

AWSは資格を持っていることで、エンジニアとして大きな強みになります。アメリカのIT研修会社大手のグローバルナレッジが発表した調査では、稼げるIT資格としてAWSの認定資格が4位5位に位置しています。そのため、資格やスキルを持っていることがそのまま収入に結びつきやすい技術です。

Microsoft Azure

Microsoft Azureとは

マイクロソフトが提供しているクラウドサービスになります。立ち位置としては、AWSと非常に近くVM型仮想化技術を使って仮想サーバを提供することを軸として、様々なクラウドサービスを提供しています。クラウドインフラサービスのシェアで見ると、AWSに次ぐ15%程度のシェアですが、驚くべきはその成長率です。2018年末時点で見ると、前年比約80%の急成長(AWSは約45%)を成し遂げており、ぐんぐんとシェアを伸ばしています。

Azureの特徴は、Microsoft OfficeやWidowsなどMicrosoft製品との連携の良さです。

書類作成・・・Word
データ整理・・・Excel
会議用の資料作成・・・PowerPoint

業務を行う際には、上記のようにMicrosoft Officeの各製品を使い分ける方も多いと思います。Microsoft Officeは、2011年からサブスクリプション方式(※1)のOffice365として提供しています。Office365はAzureと親和性が高く、クラウド導入時に連携を気にする必要がありません。このようなMicrosoft製品との連携の良さから急成長に繋がっています

※1 商品自体を売るのではなく、商品の利用権限を販売する形式

また、Microsoftは日本市場で積極的にシェアを取っていくことを公言しています。日本での成長が今後期待できる技術であることからエンジニアとしての需要が高まる可能性が高いです。Azureを使う案件は、現時点ではAWSよりも数が少ないです。しかし、日本でクラウドインフラサービスの導入を検討しているサービスでは、Azureが1を取っており、Microsoft自身も今後AWSのシェアを抜く構想があることを明かしています。

エンジニアとしてMicrosoft Azureスキルを持つ利点

AWSと同じようにAzureにも認定資格があります。グローバルナレッジが発表した調査では、2019年の稼げるIT資格としてAWSの資格に次ぐ第6としてランクインしています。10位以内にランクインしたのは今年からになるので、まだまだ資格を持っている方は少なく、エンジニアとしてスキルを持っていることで高い需要がある技術です。

Docker

Dockerとは

ここからはコンテナ型仮想化技術について紹介していきます。Dockerとは、アメリカのDocker社がコンテナ型の仮想環境を提供していますサービスです。Dockerは高速に動作するコンテナ型仮想化であることに加えて、作成した環境と同じ環境を簡単に作ることができる特徴を持っています。これは、サーバの各種設定や環境構築で必要になるソフトウェアのインストールなどをコードとして管理することができるためです。

Dockerは登場以来、多くのエンジニアから利用されるようになりましたが、そこには3つの理由があります。

  • コンテナ内で差分を管理できる

Docker以外の多くのコンテナ技術の場合には、コンテナのファイルをコピーできる状態(イメージファイル)にするために1つのファイルとしてまとめる必要がありました。しかし、Dockerであればイメージファイルを複数に分けることができます。これにより、元となるコンテナの大部分を共有して、個別の設定のみ上書きファイルとして追加することで個別環境への対応が可能です。

  • 様々なOSで使用することができる

VM型仮想化の難点としては、指定したOSの開発にしか使用できないことがあります。しかし、DockerであればどのOSでも対応したアプリケーション開発を行うことができます。

  • 構築したコンテナを共有できる

これが一番の特徴であり強みです。Dockerは、作成した環境を共有して簡単に複製することができます。開発を行う際、エンジニアとして心配になる点が「開発環境でうまくいったけど本番環境でもうまく動作するのか」ということです。これは開発環境と本番環境で細かい条件などが異なるために生じる問題です。Dockerであれば開発環境で作成したものと同じ状態で本番環境に移行できるため、この心配がほとんどありません。

エンジニアとしてDockerスキルを持つ利点

Dockerに人気が集まっていることがわかるデータがあります、それが、プログラミング言語「Go」に人気が集まっていることです。求人検索エンジン「スタンバイ」が発表したデータでは、2018年度のプログラミング言語別の年収ランキングにおいて、Googleが開発したGo言語がトップに輝いています。Go言語はDockerに採用されている言語ですが、Dockerの普及により急速にエンジニアのニーズが高まった結果としてGo言語を扱うことができるエンジニアの年収が大きく上昇していることに繋がっています。そのため、知識とスキルを持っていることで求められるエンジニアになれます。

Kubernetes

Kubernetesとは

コンテナ型仮想化技術は、コンテナ作成のためのツールである「コンテナエンジン」とコンテナを管理するためのツールである「コンテナオーケストレーション」の2分野に分かれています。コンテナエンジンでは、Dockerが圧倒的なシェアを持っていますが、コンテナオーケストレーションで圧倒的なシェアを持っているのがKubernetesです。Kubernetesは、Dockerコンテナを連携して管理するためのツールです。
Dockerが普及してきたことにより、多くのDockerコンテナが作成されてきました。それに応じて、多くのコンテナの運用管理をする必要性が出てきました。そこで、Dockerコンテナを連携して管理するためのツールとして登場したのがKubernetesです。

Dockerコンテナは同じホスト内であれば、コンテナ同士でやり取りをすることができますが、違うホストのコンテナとやりとりする場合にはアドレス変換処理(NAT:Network Address Translation)が必要になります。Kubernetesでは、マスターとなるホストの下にコンテナを持っているホストを管理します。これにより、異なるホスト間でもコンテナのやり取りをすることができます。

Kubernetesにはコンテナを管理するための様々な機能がありますが、中でも特徴的なものが下記の3つです。
・アプリケーションに必要となる複数のコンテナをまとめて配置
・アプリケーションの負荷に応じてコンテナの数を自動調整
・コンテナイメージのバージョン管理と迅速な復旧

複数のコンテナを一括で管理できることに加えて、運用管理や負荷に応じたコンテナ数の調整を自動でやってくれます。

エンジニアとしてKubernetesスキルを持つ利点

米国の求人サイト大手indeedで発表された求人が増加しているスキル一覧を見ると、Kubernetesが2位以下に大きな差をつけて求人数が増加しています。

IT業界トップの先進国であるアメリアでこれだけ需要が高まっているということは、今後日本でも大きな需要が生まれる可能性が高く、身に着けておくスキルとして申し分ないと思います。

知っておくべきクラウド技術4選まとめ

以上、最近話題に上がる機会が多いクラウド技術を取り上げて、紹介させていただきました。最近は、クラウド環境にて開発を行う案件が多くなってきていますが、クラウド技術に詳しいエンジニアがまだまだ不足している状態です。

今後、自分がどうやってエンジニアとして活躍していくか、他エンジニアと差別化して付加価値を付けていくか等を考え、どんな技術を学んでいくかの参考にしてください。

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