エージェント活用のメリット・デメリット

フリーエンジニアとして仕事をしていると、案件探しや契約までの手続き、個人事業主としての経理処理など予想以上に稼働以外のことに時間がとられるものです。
中でも、フリーエンジニアにとっての一番の課題は継続的な案件の獲得。その課題を肩代わりし、あなたにマッチする案件を紹介してくれて、業務に集中できるようサポートするのがエージェントです。
エージェントも複数あり、どこに登録したらいいかわからないという方も多いかもしれません。エージェントのメリット・デメリットから、失敗しないエージェントの選び方を解説します。

フリーエンジニアの案件の探し方

フリーエンジニアにとって、案件探しは一番の課題です。

中小企業庁の調査によると、フリーランスになる際に直面した課題として最も多い回答が“顧客の確保”(41%)と、次の“事業に必要な専門知識・技術の習得”(19.5%)と比較すると突出して多い結果となっており、皆さん苦労していらっしゃる様子が伺えます。

グラフ フリーランスになる際に直面した課題

フリーエンジニアの方々は、どのように案件を探していらっしゃるのでしょうか。
あるアンケート調査によると、7割以上の方が過去に在籍していた企業や友人のツテや人脈で仕事を獲得し、約5割が案件紹介サービスエージェントを活用しているという結果だったと報告されています。

フリーエンジニアの方々の、主な案件探しの手段「ツテ」と「エージェント」の特長をご紹介しますね。

ケース1:ツテや人脈で案件を見つける場合

前職の企業や以前の取引先、一度でも案件を受けた事がある企業から案件を紹介してもらう、知り合いなどの人脈を活かして新しい案件を紹介してもらう、などのケースが案件探しで最も多いケースです。

メリット

一度でも仕事をしたことがある上で案件をいただく場合には、信頼関係が構築できており、また現場を理解している場合が多いものです。

発注側:一から説明せずとも分かってもらえるため頼みやすい

受注側:案件の詳細まで把握することができており、メンバーとのコミュニケーションもとりやすい

双方、安心して受発注できるメリットがあります。
「知っているから安心」と、そのまま案件に入る方が多いです。

デメリット

知り合いで、付き合いが長い相手であればあるほど、何か問題が発生した時に言いにくいことも出てきます。特に、契約内容が実態と異なる場合や、単価の交渉、残業代の請求や休日の対応などは、直接知り合いには伝えづらいものです。

また、知っている企業で知っているメンバーと長年仕事をしていると、自分の考え方やスキルが、その企業向けに偏ってしまう方もいらっしゃいます。
せっかくフリーランスになったからには、「いろいろな企業の多様なプロジェクトを経験してスキルをあげたい」「いろいろな人と関わり、刺激を受けたい」という志のある方には、大きなデメリットになってしまいます。

ケース2:エージェントを活用して案件を探す

そもそも営業が苦手、または営業の時間が無い方や、仕事の幅を広げたい、自分の人脈ではアプローチできない企業にチャレンジしたいという場合には、フリーランス向けのエージェントを活用します。

エージェントには、デザイナーやライターなど総合的に案件を紹介している企業と、主にITコンサルタントやエンジニア専門の企業があります。
エンジニアやIT専門のエージェントであれば、スキルや市場に対して理解が深いコーディネーターが多く安心です。
それぞれに、サービスとしての特長や保有している案件に特徴がある場合もあるので、複数のエージェントに登録するのがベターです。
気になるサービスや案件があれば、気軽に登録をしてみましょう。
登録してみると、企業の対応の良し悪しなども判断材料となります。

エージェントを上手に活用すると、案件探しの幅が広がりますよ。さらに詳しくエージェント活用についてご紹介しますね。

エージェントを活用するメリット

エージェントを活用することによるメリットは大きく5つあります。

1.仕事やスキルアップに専念できる

エージェントを活用する1番のメリットは、効率的な時間の活用ができる点です。
知り合いづてで仕事をもらう場合でも、自分から稼働が空いている旨をアピールしたり、稼働に関しての調整から契約まで自分で全て行わなければなりません。
稼働をしながら、そのような作業に時間を割かなければならないのは大変です。
自分から営業をすることが苦手であったり、対人関係にストレスを感じる方の場合は、なおさら時間がかかってしまうことが多いです。
このような苦手なことや時間がかかることは、エージェントにお願いしてしまいましょう。
その時間を稼働にあてたり、またスキルアップのための時間にあてたりした方が、将来につながるはずです。

2.案件の幅が広がる

自分の人脈ではアプローチできない企業へアプローチが可能となります。
新しいチャレンジができたり、これまで携われなかったような大きなプロジェクトや話題のベンチャーや最先端の会社に関わることができる場合も多いです。
また、キャリアが短くても参画できる案件を紹介してもらえる場合もあり、キャリアの面でも幅を広げることができることは大きなメリットです。

具体例

  • サーバー構築の経験3年で、官公庁案件の大規模インフラ構築に関わることができた
  • 独学でモバイルアプリを開発。某有名サービスのアプリ開発の案件に関わることができた
  • Javaしか経験がなかったが、興味のあったPythonを独学で学んでいたら、実務経験が無くても参画できる案件を紹介してもらえキャリアにつながった

エージェントを活用することで、人脈面でもスキル面でも幅を広げることができます。
未経験でも独学で学んでいる言語がある場合なども、コーディネーターに相談してみましょう。
マッチする案件があるかどうか探してくれたり、案件につなげるためのアドバイスをもらえるようなエージェントであれば、長くお付き合いできるはずです。

3.案件の適正な単価を把握できる

自分自身で案件を探す場合、それが適正単価(報酬)なのかを判断することは難しい場合もあります。自分のスキルや経験と案件の単価が合っているのか、コーディネーターに意見をもらうことができます。

相談例

  • 経験年数の割りに、いまの案件は単価が低い気がする
  • 新しい言語に挑戦したいが、単価は下げたくない
  • フリーランスとして初めての参画で相場がわからない・・・

単価は、生活にかかわる重要なポイントです。少しでも疑問や不安があれば、エージェントに相談してみることをおすすめします。
どんな時でもアドバイスをくれるコーディネーターならば信頼して案件をお任せできるのではないでしょうか。

4.スキルやキャリアの相談ができる

エージェントに依頼をすれば、自分自身のスキルやこれまでのキャリア、また希望に合った案件を探してもらうことができます。エージェントによっては、希望する案件が無いときには、あなただけのために積極的に案件を探してくれます。
スキルだけでなく、希望の働き方や今後のキャリアなど気軽に相談できるのはエージェントの大きなメリットの1つです。

相談例

  • インフラエンジニアとして、このままのキャリアでよいのか
  • Pythonに興味があり企業ニーズもありそうだが、自分のキャリアとしてどう進めてよいかわからない
  • 家庭や育児と両立したく、休みが取れないほど仕事はしたくない
  • エンジニアとしての将来に不安

など、エンジニアの方々の悩みはそのスキル言語やキャリアによって多岐に渡りますが、業界を理解しているコーディネーターは相談相手として適任です。
友達ではないので契約面や単価の話も切り出しやすいはずです。
いま参画する案件の話だけでなく、将来を一緒に見据えた上で提案をもらえるエージェントであれば、自然と付き合いも長続きするはずです。

5.契約や案件の交渉、手続きをサポート

フリーエンジニアとして働き始めたばかりの方は、契約書面の確認や単価の交渉にも時間がかかってしまったり、その方法が分からない方もいらっしゃいます。。
エージェントならば、契約書のチェックを一緒にしてもらい、注意点のアドバイスももらえます。
また、案件単価の交渉や案件参画後のトラブルのサポートも任せることができます。

さらに、確定申告の相談会などを実施し、フリーランスとしての活動をサポートしているエージェントもあります。
個人事業主でも、自治体のビジネスサポートなどで契約書を確認してもらえる公的サービスも複数あります。
しかし、予約をして決まった時間に行かなければならず、案件に参画していると平日の昼間に外出する時間は取れないことも多く、そんな時には、まずはエージェントに相談してみてはいかがでしょうか。
その上で、気になる点や難しい点がある場合に専門家に相談することもできます。

エージェントを上手に活用すると、エンジニアとしてのキャリアもフリーランスとしてのキャリアもサポートしてもらえますよ。一方で、デメリットになってしまうことも…。エージェントのデメリットについても理解しておきましょう。

エージェント活用のデメリット

エージェントを活用することで、いくつかのデメリットもあります。

1.マージンがかかる

エージェント経由で案件に参画した場合、マージン(仲介手数料)がかかります。こう聞くとネガティブな印象を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、エージェントが営業、契約や単価の交渉、案件でのトラブル発生時の対応などをあなたに代わって代行する手数料と捉えるのが良いでしょう。

多くのエージェントでは、クライアントの予算からマージンを差し引いた金額を単価として提示しています。発注元や、案件ごとにマージンが異なることもあれば、一律でマージンの割合が決まっているエージェント会社もあります。
マージンを開示しているエージェントもありますが、その案件がエージェントがクライアントから直接獲得している直案件なのか、他のシステム開発の会社などが間に入る案件なのかは分からない場合もあり、実際のクライアント発注単価が明確とは限りません。
当然ながら、クライアントとあなたの間に複数の会社が仲介で入ればマージン比率が増え、本来もらえるべき報酬は減ってしまいます。
一般的に、直案件やエンド案件を多く保有するエージェントほど、フリーエンジニアにとっては高単価の案件になりやすいと言われています。

2.発注元やクライアントと直接の交渉はできない

エージェントを通して案件を受ける場合、発注元やクライアントと直接交渉することは禁止されます。
発注元やクライアントと信頼関係ができたとしても、直接交渉することはできませんし、その後も直接取引は契約上できない場合もあります。
契約上引き抜きが禁止されている場合は、クライアントにいくら評価されても直接契約はできないのです。
また、契約の更新や単価の交渉も全てエージェント経由となります。

エージェントによっては、フリーランスとして参画した企業もあなた自身も合意した場合に、正社員として転職することを可能とするところもあるので、将来のオプションを幅広く持っておきたい方は事前に確認したほうが良いでしょう。

エージェントの活用にはデメリットもありますが、注意するポイントを理解しておけばメリットの方が大きいものです。上手に付き合うためのポイントも押さえておきましょう。

エージェントとの付き合い方

エージェントを活用するうえで、エージェントとどのように接していけばより良い案件獲得につながり、自身のフリーランス生活を豊かにしていくことができるのか、そのポイントを解説します。

1.希望ははっきりと伝えよう

案件を引き受けるまでの交渉を、フリーランスに代わって行うのがエージェントです。
エージェントには、希望条件や要求ははっきり伝えておきましょう。

伝えるべき内容

  • 自身のスキルとキャリアをアルバイト経験やインターン経験も含めて伝える
  • 独学で学んでいるスキル、開発した成果物も伝える
  • 希望単価や希望の勤務地、職場環境
  • 現在の家庭状況(育児・介護・持病など可能な範囲で)
  • 将来のキャリア(伸ばしたいスキルや言語、起業したいなども含め)
  • 参画先としてNGの企業
  • その他の希望

スキルやキャリアは、仕事として携わったもの以外のものも、きちんと伝えましょう。
独学で学んでいる新しい言語、副業的に開発したアプリ、ボランティアで参加した案件なども伝えてください。
自分にとっては小さな経験も、エージェントやクライアントにとってはポイントとなるスキルの場合もあり、単価アップにつながる可能性もあります。

また、可能な範囲でプライベートな状況も伝えたほうが、自分の希望にフィットする案件を探してもらいやすくなります。例えば、小さなお子様の保育園の送り迎えがあるならば、残業が無かったり、在宅勤務が可能な案件を提案してもらった方がフィットする可能性は高まるでしょう。

2.連絡はまめに行い、稼働状況を把握してもらう

案件終了前だけでなく、契約更新に迷った場合や契約内容に悩んだ場合など、こまめに連絡をしてみてください。
エージェントが稼働状況を把握できていれば、案件のタイミングを合わせやすく、その中から高単価な直案件など良い案件を紹介しやすくなります。
現在の稼働案件のエージェントだけでなく、以前付き合いのあったエージェントや気になって登録してある企業にも定期的に連絡してみると良いでしょう。

稼働連絡するポイント

  • 案件の終了が確定している。または終了しそう。
  • 契約を更新するか迷っている
  • 案件稼働中だが、気になる案件を見つけた
  • 稼働を減らしたい。または増やしたい
  • 今のエージェントの対応に不満がある

このような時を見て、こまめに連絡してみましょう。
その際に、エージェントの対応も判断することができます。
稼働以外の連絡を受け、折り返しの連絡が来なかったり、そっけない対応だったのでがっかりしたというケースもききます。
そのエージェントに案件を任せられるのかの判断材料としても、連絡はまめに取ることをお薦めします。

3.スキルやキャリアの相談も

スキルやキャリアに悩んだら、エージェントにも相談してみてください。
様々な案件情報から、現在の市場動向や、今後どのようなスキルやキャリアを身に着けていくと良いのか、実際の案件をもとにアドバイスが可能です。

  • 今の自分のスキルはJavaやRubyがメインだが、独学で学んでいるPythonの案件の傾向を知りたい
  • 単価を上げるためには、PHPの次に何をしたらよいか
  • インフラの動向はどうなのか

など、気になる点は相談をしてみましょう。
このようなポイントを押さえ、長くお付き合いできるエージェントを探してみてください。
相性もあるので、複数のエージェントに登録し、やり取りをしてみることをおすすめします。
また、エージェントの体制として、エンジニア側の担当者と企業側の担当者が異なる場合が多いのですが、その体制の場合、担当者間での情報共有が難しくなります。
エンジニア側も企業側も1人の担当者が担当してくれるエージェントのほうが、案件のマッチング制度も高く、継続的にサポートしてくれますよ。
最近では、1人が両方を担当するエージェントもありますので、エージェント選びの参考にしてみてください。

フリーエンジニアは、意識しなければ将来のキャリアや必要なスキルなどを客観的にみてもらえてアドバイスを受ける機会は限られています。自分自身の今後のことも相談できるような関係を築けるエージェントを探してみてくださいね。企業側とエンジニア側を1人が担当するエージェントのほうが、マッチング制度も高くおすすめですよ。

まとめ

フリーランスエンジニアの方の一番の課題である継続的に案件を獲得していくために、専門のエージェントの活用は有効なオプションです。
Emileeでは、エージェントによくある「企業側の営業担当」「フリーランス側のキャリアコンサルタント担当」「参画後のアフターフォロー担当」というように担当が別れておらず、一気通貫のサポート体制が整っています。あなたのことを良く把握した専属の担当が、企業への営業やアフターフォローも兼任するため、紹介のミスマッチが起こることも少なく、案件の紹介から終了までサポートします。

また、Emileeでは参画された企業にて、エンジニアも企業も合意すれば、正社員として転職するオプションもサポートしています。

フリーエンジニアとして働くべきか、正社員の形がいいのか迷っている・・・
知り合いからの案件紹介も少なくなってきているが、エージェントを活用したことがなく不安・・・
いまのエージェントの対応に不満・・・

そのような場合、まずは気軽に登録して話を聞いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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